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思春期のこどもたち。 [教育・育児]

 また今日も、若い母親が、おそらく子供を殺しただろうという事件のニュースをテレビで知りました。21歳ということなので、私たちが塾を始めてから3年目の中学3年生の学年にあたります。あの学年は誰がいて、どんな出来事があったかなあ、と思い出していました。私がアルバイトで塾講師の仕事を始めた年には、あの神戸の少年による連続殺人事件が起こりました。その頃から、少年による残忍な事件が起きる度に、「心の闇が」とか、「学校では友達がいなかった」とか、成績が良いといわれる生徒が犯人だった時は「受験競争に追い詰められて」などという表現がマスコミで繰り返し使われて、正直、もう、ウンザリです。友達がいないということ、勉強に励むことがまるで悪であるかのような風潮とゆとりの教育が、ほんの少しの体罰(教室の後ろや廊下に立たせることを体罰だという奴は頭がおかしいとすらダンナは言っています)にも騒ぎ立てて、先生(周囲の大人)の権威や安全を奪った永年の政策と私たち大人の認識の甘さが、今の世の中を作ってしまい、少しも良い方向には向かっていないということを自覚・反省しないと、日本は世界でもトップクラスに治安が悪く国力の低い国に成り下がってしまうだろうと悲観的な考えを持っています。

 私は人見知りが激しいと自分では思っています。物心がついた時から家族や各学校、職場などいろいろな場所(集団)に属していましたが、周囲の人の雰囲気によって自分が自然に振舞えるかどうかが全く違っていたので、「存在感のないおとなしい人」「とにかく面白いヤツ」と真逆の印象を持たれたことも珍しくありません。特に学生時代は、何故だか自分でも分からないけれど溶け込めない、自然に話ができない、と感じる集団に属してしまった年は辛かったです。「どのグループにも入れない自分はおかしい」と追い詰めた考え方をしてしまったからでしょう。それもこれも個性なんだから気にしなくていいんだ、と気が楽になったのはダンナ様と知り合ってからです。ぐうたらなくせに結構くよくよする私は、「気にするな、わかる奴はわかる」とダンナに言って貰うことで心の平安が保たれているようです。一生のうち、ただ1人でいい、家族でも友人でも、同性異性を問わず、ただ1人、丸ごとの自分を受け入れて必要としてくれる、心から信頼し合える人に出会うことができたら、人は希望を持って生きていくことができるのではないでしょうか。

 これからの社会を背負うはずの小学生から高校生、大学生まで毎日接している私たちは、現実を肌で感じているので、自分の子も含めて、この子達を、どうやって守ろうか、助けになることができるだろうかと日々真剣に考えています。だからこそ、進学先(志望校)を決めるまでにはあらゆる可能性を考慮して相談を受けています。単純に偏差値で振り分けるなんて有り得ません。受験は人生の一通過点に過ぎないのだから失敗しても落ち込むことはない、という励ましを聞くこともありますが、それは違うと思います。挫折感は、人を無気力に陥れます。ただし、何をもって挫折したと感じるかが重要だと思うのです。中学や高校入試の場合、第1志望校不合格が挫折ではなく、人生の素晴らしい転換期になることもあります。合格しても、入学後の成績が振るわずに挫折感を味わってしまうことはよくあるので、合格した生徒に「週1でいいからうちに来いよ」とダンナは呼びかけています。子供にとってまさに助けが必要な瞬間に、手を差し伸べてうまく導くことができるかどうかでその後の人生が決まると私たちは考えます。今回の母親殺害事件を起こした少年は、本当に真剣に将来を見据えた進路指導を受けることができたのだろうか、と考えてしまいました。私たちの塾では、最初の面談時に将来の夢を聞いています。親子で考えが一致していることはごくごく稀で、親子、時には父母間でも考えが違っていることもあります。お子さんが小中学生だったりすると、先のことはまだ考えていないという場合もあります。子供の自主性に任せてやりたいことを、と言われる場合もあります。私たちの考え方は以下の通りで、ダンナは全員に一生懸命話します。小学校低学年の子にも話します。その後の信頼関係をしっかりと結ぶことができると、卒業しても付き合いが続いて、開校以来10年越しの生徒もいたりします。自分が歳をとったのは悲しいにしても(そりゃ女だし、一応)、小さかった子達が逞しく成長するのを見守れるという幸せは、この仕事の醍醐味だなあと感じます。

 「子供の自主性に任せるというのは、聞こえはいいがフリーターやニートになるのを自ら手助けするようなものです。社会の仕組みや不公平さ、競争の厳しさを知っている私たち大人がある程度の道筋をつけておかないと子供はかえって混乱します。夢がなければ何も始まらないし、実現できる夢かどうかは子供ひとりひとり違うので長い目で見なければならないし、気持ちが変わることもあるでしょう。今の夢が変わっても変わらなくても軌道修正が可能なポジションを取れるように、一人ひとりが1番良いと納得できる進路を、一緒に考えて行きましょう」
 いやー、文章にすると素晴らしいことを話しているような気がします。でも本当に先のことまで考えて志望校のアドバイスをしているんです。そこはぐうたらしていません。あ、日付が変わってる、またやってしまいましたー。しかも真面目なことをあれこれ書いたので消耗しましたー。明日にやり残した事務の仕事は朝まで考えないようにしておこう、と…。
 


2007-05-18 00:37  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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